情けは人のためならず。
ことわざ
こんにちは。釈征秀です。
『損』
この単語ほど人をビクッとする言葉はないのではないでしょうか。
『損』という単語の意味を調べてみると、
①そこなう。傷つける。こわす。
②へる。へらす。少なくなる。
とあります。

イヤだにゃ。損したくないニャ!
僕のサンマは僕のものだニャ!
そんなことを言っていると、最後に損をするのは君になるのニャ。
実は一時的には損をすることで、最後に笑うのは自分になるのニャ。

?
どういうことニャ?
「情けは人のためならず」ということわざがありますよね。その意味は「他人にかける情けは、その人のためになるだけではなく、めぐりめぐって、やがて自分のためにもなる」というものです。
有名なことわざですので、「そんなことわざ知っているよ」という方も多いかと思いますが、「言うは易く、行うは難し」で実際に一時的に自分は損はして、相手に得をさせるという行動をとれている方は少ないのではないでしょうか。
それもそのはず。人の本能は「損」を極端に嫌うようにできているのですから。
ノーベル賞を受賞した博士の学説、ベストセラー作家の著述を元に、どうして人の本能がそのようになっているのかを確認していきましょう。
そして、なぜ人が損を嫌うのかを理解した上で、ベストセラー作家の著述を元に「情けは人のためならず」を科学的に証明していきます。
そして、人の本能に逆らい、相手を思いやる心を持つことこそ、最終的な人生の成功者になる最終兵器であることをみていきたいと思います。

この記事を読んだら、一年あとには鰹節をお腹いっぱい食べられるようになるニャ?
君が実践したら、そうなるのも夢じゃないニャ。
- なぜ人は損を嫌うのか?
- 人は3タイプ。
- 最終的な人生の勝者は「情けをかける人」である理由。
そもそも、なぜ人は『損』を嫌うのか?

損失回避
まず、そもそも人はそこまで『損』をすることを嫌うのでしょうか?
その本能に打ち勝つことは簡単なことではありません。
例えば、僕の子供たちは兄弟でお菓子を分けるとき、少しでも多くの量を自分のものにしようと目を2倍の大きさにしてお菓子を観察しています。
「他の人より損をしたくない」「より多く食べたい」という意志がビンビン伝わってきます(笑)
そうした人の感情が生まれる要因となっているのは、自分自身の生育環境もゼロではありませんが、むしろ「損をするな!」というインプットが本能レベルにされているからなのです。
人はサルから進化をしたと考えられています。
つまり、進化の過程においておサルの時代から本能的に『損をしたくない』という欲望があるんですね。
こうした人の本性に根ざした「損をしたくない」という感情の法則を
『損失回避』
といいます。
ノーベル賞受賞者からの2つの質問
ノーベル賞を受賞したダニエル・カーネマン博士によって発見されたこのような傾向、
博士は「損失回避」をわかりやすく説明するために、こんな例を出してくれています。
これから2つの質問をしますので、2つのの質問に対し、感覚的にどのように感じたかを覚えておいてください。
まず「ひとつ目」の問いかけから。
あなたの手には1万円が握られていることを想像してください。
「今日はステーキかな」
「欲しかった本買おうかな」
ただでもらった1万円。何に使おうか色々な想像がふくらみますよね。
1万円をもらった後、あなたに選択肢が与えられます。
ひとつは、コインを投げて表がでたら、さらに1万円を獲得できるという選択肢。
もうひとつは、何もしないで、さらに5000円をもらうという選択肢。
さて、あなたならどちらの選択をしますか?
さて、あなたがどちらを選んだのかはわかりませんが、大多数は下の選択肢である「100%もらえる5000円」を選択します。
つまり、不確実な1万円よりも確実にもらうことができる5000円の方が魅力的なわけですね。
僕もこっちを選びます。
では、続いて「2つ目の」質問です。
先ほどは1万円でしたが、今回はその倍です。諭吉さんが二枚です。
1万円と2万円だと使える幅がぐっと増しますよね。
何に使うか想像力もビンビンです。
またまた今回もダブルチャンスです。
2万円を手にしたあなたに、今回はこんな選択肢が与えられます。
ひとつは、コインを投げて裏がでたら1万円を没収されるというもの。
2つ目は、何もしないで5000円を没収されるというもの。
さて、今回はどっちを選びますか?
…さて、このような選択を迫られた場合、「コインを投げる」という選択肢が魅惑的に思えませんか?
実際、多くのひとはひとつ目の質問とはうって変わって、今回はコインを投げることを選択します。
しかし、よくよく考えてみるとひとつ目と2つ目のの問いかけの選択肢のそれぞれの結果の期待値をみてみると、実は一緒であることがわかります。
どちらもコインを投げて、あなたが勝てば2万円が手に入りますよね。
わかりやすくまとめます。
- 1万円もらう→コインで勝てば、さらに1万円なので2万円が手に入る
- 2万円をもらう→コインで勝てば、そのまま2万円が残る
また、どちらも何もしなければ15000円が手に入るのです。
こちらもわかりやすく下に表にします。
- 1万円もらう→何もせずに5000円もらう。
- 2万円もらう→何もしないと5000円失う。
このように、結果の期待値は同じですよね。
しかし、一度手にしたものが何もしないと失われていってしまうという方が心理的に負担が大きかったのではないでしょうか。
だからこそ、コインを投げてさらに1万円を取りにいくという選択はしないにもかかわらず、5000円の損失を回避するためにコインを投げてみようかなという気分になるのです。
つまり、獲得できる金額の確率は同じでも『得をするか損をするか』という選択を迫られると、損をする方をなるべく避けようとしてしまうわけです。
時間も損したくないYO
また、この「損失回避」の心理はお金の以外の場所でも顔を出します。
例えば、こんな2つのケースを考えてみましょう。
あなたは冷蔵庫を買いにいきました。すると、とても気に入る、いい製品がありましたので、あなたはその冷蔵庫を買うことにしました。
- あなたは冷蔵庫を買いにいきました。すると、とても気に入る、いい製品がありましたので、あなたはその冷蔵庫を買うことにしました。
しかし、あなたは見る目があり、その冷蔵庫は大人気商品でした。店員さんはこう言います。
「申し訳ございません…
今は在庫がありません。4週間後には確保できます。その後、配達致しますがよろしいですか?」
「そういうことなら仕方ないな…。」
「ありがとうございますあと、別途で配送料は〇〇円になりますのでおねがいします」
次に、2つ目のパターンならばどうでしょうか?
- 冷蔵庫を買いに来たあなたは、いい製品があったので購入することにしました。しかし、店員さんはこういいます。
「申し訳ありません。この製品はとてもよく売れておりまして、入荷まで2週間ほど頂いております。
それでもよろしいですか?」
「まぁ、それなら仕方ないな」
と思い、あなたは2週後を楽しみに待つことにしました。
ところが、配達予定のぐらいしたある日、あなたに冷蔵庫を買ったところから電話がかかってきました。
「大変申し訳ありませんが、メーカーの製造が遅れていまして、2週間と言っていた納期ができかねます。遅くともあと
2週間ぐらい後には配達ができると思いますが…」
さて、このパターンならば、どう感じますか?
おそらく、後のほうが「イラッ」としたのではないでしょうか。
もともと4週間の時間がかかるといわれていて、その通りに配達がされる。
2週間で配達がされる予定だったものが、さらに2週間の時間がかかると言われる。
共に納期は「4週間」であるにもかかわらず、感情がどう動くかは全く違うものです。
実際、実験によれば、予定通り4週間後に配達された時の配送料と、この遅延に対しての補償を求めた時の金額を比べると、遅延に対しての補償の方が配送料を上回ったそうです。
2週間という『時間的な損失』も『失った』と人は感じ、その感情の埋め合わせとして、同じ納期である配送料以上ものを求めてしまうものなのです。
こうした『損失回避』はサルを用いた実験でも同様の傾向を示すことがわかっています。
つまり、高等な生き物であるかのような人ですが、こと『損失回避』に関しては残念ながらサルと大してかわらないといえます笑
「損しそう…」
「損した!」
こうした感情になっているとき、僕たちの脳は悲しいかな「サル並」になっている可能性があることを認知しておくことが大切なわけですね。
得<損|その根本的メカニズム

ニャるほど。損を人が嫌うということはよくわかったニャ。
ニャけど、得をしたいという気持ちも人はたくさん持っていそうだニャ。
それはそうニャ。けど実際は得をしたいという気持ちよりも損をしたくないという気持ちのほうが、ずっと大きいことが分かっているんだニャ!
「損を人が嫌うということはよくわかった。けど、得をしたいという気持ちも同様に同じくらい持っていそうだ」
といわれるのももっともです。
しかし、興味深いことに「損失回避」の気持ちの方が「獲得思考」よりもずっと大きいのです。
そのことを証明するため、先ほども出てきたダニエル・カーネマン博士は、このような質問を投げかけます。
感情的・直観的に答えてみて下さい。
Q コイン投げのギャンブルです。
裏が出たら10000円を払います。
逆に表ならば15000円もらえます。
あなたなら参加しますか?
・・・僕はやりたくありません。
なんでしょう。理屈ではなく「NO」といいたくなるんですよね。
実はよく考えてみると、実はやったほうがいいギャンブルなのです。
負けたらー10000円。
勝ったら+15000円。
リスクよりも勝った時の報酬の方が大きいわけなのですからね。
実際、大勢はこのギャンブルに参加しません。
つまり、多くの人にとって10000円を失う恐怖感は、15000円の得をすることへのワクワク感に勝っているということです。
逆にいえば「勝った時にいくらもらえるならば、この勝負い参加するか?」と問うことで、自分の「リスク許容度」がわかります。
この質問への多くの人の答えは「20000円」。
負けたときの倍は勝った時にもらえないと、損失リスクと利益が釣り合わないと思っている人が多いというわけです。
つまり、人の心理は本能的に「得<損」という構図をもっているわけなのですね。
では、なぜ人は得をすることよりも損をすることを避けるようになったのでしょうか?
原始時代、人の1番優先すべきことは食物の確保でした。生きるためには何よりも食べ物です。
食べものを獲得することは、もちろん大切です。
しかし、やすやすと食料にありつけるわけではありませんし、冷蔵庫もありませんし、長期の保存もできません。
なので、やっとのことで獲得した食べものを失うということは、人にとって、すさまじい損失であったわけです。
こうした環境下にありましたので、
『獲得より損失を恐れろ』
というデータが長年、蓄積し、人の中にインプットされてきたと考えられるのです。
こうした機能は、ありがたい面とありがたくない面があります。
食べものが手に入りづらい時は、損失を回避しようとする本能は生存にとって大きなメリットがありました。
しかし、現代ではその能力を過度に使うことはデメリットになることもあるんですね。
「ここで相手に得ばかりさせていいのか?」
と損をしたくないという気持ちが勝りすぎてしまい、エゴイスティックになってしまったりとかね。
本能は損を回避しようと躍起になりますが、「情けは人の為ならず」ということわざを思い返してみましょう。
損をすることで得るものもあり、最終的に得をするのは自分なのです。
人は3パターン


そうはいっても、おいしいかつお節はひとり占めしたいニャ!
まだそんなこというニャ?
ベストセラー作家のアダム・グラントさんは人は3タイプだというのニャ。そのタイプのうち、一番の成功する人は「与える人」だというのニャよ。
「損」を本質的に避ける習慣・本能はだれもが、その強弱はあれど等しく持っています。
つまりは、その本能に打ち勝ち、他者に尽くすことができた人が人生の最終的な勝者になるのです。
そのことを、科学的に明らかにしたのが、ベストセラー作家のアダム・グラント博士です。
彼は『ギブ&テイク』という本で、人を3つに分類し、どのタイプの人が社会的な成功をおさめやすいのかを調べました。
その3つのタイプを、
- テイカー
- ギバー
- マッチャー
と呼びます。
1つずつ、それぞれがどのようなタイプなのか、みていきましょう。
「テイカー」は、人から色々なものを奪うだけの人をいいます。
何かもらっても返さないような人ですね。何か親切を施したとしても「ありがとう」もいわない。
人から奪うことしか考えていないような人です。
続いて「ギバー」のタイプをひと言でいうならば、「与える人」です。
相手に物やサービスだったりを、自ら率先して与えようとする人です。
それでいて、与えても何の見返りも気にせず、ただ尽くすことに心血を注いでいるような人です。
最後に「マッチャー」と呼ばれるタイプは、あげることと、もらうことを釣り合わせようとする人を指します。
相手から何かしてもらったら、それに見合うだけのお返しをするという人です。
さて、この3つのタイプのうち、どのタイプが1番社会的な成功を収めていたのでしょう?
まず、あまり聞きたくような事実ではありますが、「ギバー」のタイプの人たちは最も社会的な成功を収めていませんでした。
人に与えて与えて与えて・・・
そうしているうちに自らの時間を他者に割きすぎているからです。また、それとともに金銭的にも厳しい状態であるケースが多かったのです。
続いて、「ギバー」の次に成功をしていたのが「マッチャー」でした。
この位置にあるのは、バランスよく得と損を合わせているからでしょうね。
最後に「テイカー」。「テイカー」は「マッチャー」より社会的な成功をおさめやすいことが明らかになっています。
悲しいかな、相手から奪うことを考えている人は、社会的な成功や金銭的成功をおさめやすいのが事実なようです。
自分は与えず、人の富を奪うことにフォーカスをするというのも、この世の中ではひとつの生き方なのかもしれません。
さて、ここまで読んでくると「なんだ、結局のところ弱肉強食なんだな」と思われるかもしれません。
しかし、「テイカー」は1番成功者になっていたタイプなのではありません。
ではどのタイプが最も、社会的に成功しているかというと…
実は、相手に与えよう与えようとする「ギバー」だったのです。
ランキングにするとこうなります。
- ギバー
- テイカー
- マッチャー
- ギバー
反対に最も貧しい人も同じく「ギバー」であったのです。
面白いことに「最も成功しているタイプ」はギバー、そして「最も成功できていないタイプ」もまたギバーだったのです。
つまり、ギバーの人 ――
人間関係において損をするということを意識している人は「最も成功するか最も成功しないかというどちらかになりやすいのです。
なぜギバーの中でこのような差が生まれるのかについて、アダム・グラント博士は答えを出してはいません。
僕の考えだと、相手に与えすぎて、もらうこともうまくできないと、貧しくなってしまうのではないかと思われます。
何か大きな貢献を相手にし、
「お礼をさせてほしい」
といわれても、そこで人の良さが顔を出し、
「いいよ。そんなの」
といって断ってしまう。そんなイメージです。
「情けは人の為ならず」のことわざにもあるように、与えた恩は、いつか返ってきます。
しかし、その返ってきた恩を受け取れるかどうかが、最も成功するのか、最も成功しないのかの境目かと考えています。
アダム・グラント博士の調査でも明らかになったように、やはり、損をすることを厭わず、相手に与え続ける人は最も社会的な成功を収めるということは興味深いですよね。
まとめ|与える人になれ
- 人は本能的に「損」が大嫌い。
- 「損」が嫌いなのはサルのころからの名残で、その感情が出ることはあきらめるしかない。
- しかし、その本能に打ち勝ち、「ギバー」になることで幸せな成功者になることができる。
損失は回避しろ!という本能に逆らった人は成功するのです。
人は意識をしない限りは基本的に本能の通りに動いてしまいます。
3大欲求(食欲、性欲、睡眠欲)を思い出せば、本能的な欲がどれほどの強さを持っているのかが理解できると思います(笑)
3大欲求と同様とまではいかずとも、本能的にインプットされている『損失回避』ですから、気を抜けば発動してしまいます。
しかし、損失は回避しろ!という本能に逆らった人は成功するのです。
「あっ!今、損失回避している」
と気付き、
「この判断は妥当なのか?損失回避の本能に従っているだけでは?」
「ここは損をするような行動だけど、相手に与えよう」
といったような本能やおサルさんとは逆の行動や思考を取ることが自分の為にもなることなのですから。
人がみなギバーになれば、与えあいの螺旋のなかで、みんなが得をすることができます。
そんな世界をブッダも夢見ていたのでしょうね。

今日から、ご主人様に尽くして尽くしまくるのニャ!

その意気だニャ!

これでかつお節は、僕のものなのニャ!
ニャハ!!!


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